ノミの取り方
2024年07月29日

猫のノミの取り方とは?効果的な駆除方法や対策、寄生される原因もご紹介

猫ちゃんの快適な暮らしを守るためには、日頃からのノミ対策が欠かせません。すでに対策を講じている方も多いと思いますが、愛猫の体にノミがついていた場合、どのように対処すればいいのでしょうか。

今回は、猫のノミの取り方についてわかりやすく解説します。さらに効果的なノミ対策や猫にノミがついてしまう原因もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

 

猫のノミの取り方

猫についているノミの取り方には、以下のような方法があります。

<猫のノミの取り方>

  • ノミ取り用のくしでとかす
  • ノミ取り用のシャンプーで洗う
  • ノミ駆除薬を投与する

それでは、基本的なノミの取り方について詳しく見ていきましょう。

ノミ取り用のくしでとかす

猫のノミの取り方で最も手軽な方法は、ノミ取り用のくしでブラッシングをすることです。ノミ取り用のくしは、通常のくしと比べて目の密度が高く、この細い隙間でノミの本体・糞・卵をキャッチします。

くしを使ってノミを取り除いたら、水の中に沈めて駆除するか、ガムテープやコロコロ(粘着クリーナー)などにくっつけてすぐにごみ処理しましょう。ノミをそのまま放置しておくと、繁殖する可能性があるため、速やかに駆除・処理するようにしてください。

なお、ブラッシングはノミの数を減らすことはできますが、完全に駆除することは難しいです。そのため、応急処置や日頃のケアとして取り入れることをおすすめします。

ノミ取り用のシャンプーで洗う

猫のノミの取り方として、ノミ取り用のシャンプーで洗うという方法もあります。この方法では、汚れとともにノミの本体・糞・卵を洗い流すことができ、またノミが嫌がって避ける環境を整えることも可能です。

しかし、ノミ取り用のくしと同様に、ノミ取り用のシャンプーもノミを完全に駆除するまでには至りません。なぜかというと、体に付着したノミなどを洗い流すことはできますが、被毛の奥に産み付けられている卵などを除去することは難しいからです。

製品によっては皮膚の炎症を抑える成分などが含まれているため、かゆみの緩和やノミの忌避を目的に使用するのがいいでしょう。

ノミ駆除薬を投与する

猫のノミを駆除するのに最も効果的な方法は、ノミ用の駆除薬を定期的に投与することです。多くのノミ駆除薬には、短時間のうちに寄生しているノミを全滅させる効果があります。

さらに定期的に投与することで、ノミがいない状態をキープすることが可能です。市販薬もありますが、医療機関で処方される駆除薬ほどの効果は見込めないため、獣医師に相談したうえで猫ちゃんに合った薬を処方してもらうことをおすすめします。

なお、ノミ駆除薬は使えば使うほどいいというわけではありません。一回の投与量や与える回数が多いと、駆除薬の副作用が強く出てしまい、体調を悪くさせてしまう恐れがあります。そのため、必ず薬の投与量や回数、次の投与までの間隔は守るようにしてください。

猫のノミの取り方に関する注意点

くしなどを使ってノミを取るときは、ノミを潰さないように気をつけましょう。メスの成虫を潰してしまうと、体内にある卵が弾け飛び、再度増殖する可能性があります。

また、取り除いたノミを放置することも増殖の原因になります。くしなどを使ってノミ取りをした場合は、速やかに水の中に沈めて駆除するか、粘着テープにくっつけてごみ処理するようにしてください。

猫にノミがついてしまう原因

ここまで猫のノミの取り方について解説してきましたが、そもそもノミはどうやって猫ちゃんに寄生するのでしょうか。主な原因として以下の4つが挙げられます。

<猫にノミがついてしまう原因>

  • 外出時・散歩中の寄生
  • ノミが寄生した動物との接触(野良猫など)
  • 人間を介しての寄生
  • 室内での繁殖

一般的に、猫ちゃんは外出時にノミがついてしまうことが多いです。しかし、ほかの動物や人間を介して寄生するケースもあるため、室内飼いだからといって安心はできません。

次項では、上記の原因を踏まえておすすめのノミ対策を紹介しますので、ぜひ愛猫の健康管理にお役立てください。

猫にノミがつかないようにするための対策

愛猫のノミによる被害を防ぐためには、飼い主さまがしっかりと予防や対策をしてあげることが大切です。日頃から以下のような対策を講じて、猫ちゃんが健やかにいられるようサポートしてあげましょう。

できるだけ外に出さない

猫ちゃんをできるだけ外に出さないのが、最も有効なノミ対策です。外に出れば、ネコノミ(猫に寄生するノミ)だけではなく、マダニなどと遭遇する可能性が高まります。

また、ベランダや庭先に出ただけでノミに寄生されることもあり、ほかの動物と接触してノミがついてしまうことも珍しくありません。そのため、窓や玄関に囲いを設けるなどの対策を講じて、寄生される可能性があるものになるべく触れさせないようにしましょう。

定期的に予防薬(駆除薬)を使用する

定期的にノミ予防薬を使用すれば、新しいノミの寄生を防ぐことが可能です。ノミは一年を通してあらゆる場所に潜んでいるため、定期的な予防が重要となります。より確実な方法を選びたい方は、ノミ予防薬の使用を検討してみましょう。

こまめに家の中を掃除する

どれだけ対策をしていても、猫ちゃんや飼い主さまの体に小さなノミがつき、家の中に持ち込んでしまうことは十分にありえます。そのため、こまめに家の中を掃除してノミを駆除することが大切です。

なお、ノミの卵はペットの寝床やお布団、クッションなどの細かい繊維の隙間に入り込んでいます。掃除機をかけるだけでは駆除できないため、熱湯に晒したり、乾燥機にかけたりと弱点である熱を上手く活用しましょう。室内での繁殖を防ぐためには、ノミの卵や幼虫を徹底的に駆除することが重要です。

猫にノミが寄生したときの症状

猫ちゃんにノミが寄生すると、さまざまな症状が現れるようになります。愛猫に以下のような症状が見られる場合、すでにノミが寄生しているかもしれません。

<猫にノミが寄生したときの症状>

  • 首や背中にかさぶたや腫れ物がある
  • 首や尻尾の付け根などに炎症が起きている
  • 抜け毛が多い
  • 便に白っぽいもの(瓜実条虫:サナダムシ)が混ざっている
  • 顔の周辺を頻繁にかいている
  • 被毛をよく舐めている

ノミに寄生された場合、強いかゆみ・湿疹・脱毛を伴う「ノミアレルギー性皮膚炎」や、下痢や嘔吐などを引き起こす「瓜実条虫症」といった症状が現れます。いずれも猫ちゃんに非常にストレスがかかる状態であり、症状を悪化させないためにも早めに対処する必要があります。

もし愛猫の体にノミがついていたり、ノミの寄生が疑われたりする場合は、速やかに動物病院を受診しましょう。

まとめ

今回は、猫のノミの取り方について解説しました。基本的なノミの取り方として「ブラッシング」「シャンプー」「駆除薬」の3つの方法がありますが、最も効果的なのは「駆除薬」です。

私たち人間やペットの動物たちの周りには、数え切れないほどのノミが生息しています。一年を通してあらゆる場所に潜んでいるため、猫ちゃんの健康を守るためには、定期的な予防と駆除が必要です。

「富士見台どうぶつ病院」では、ご家庭で飼われているペットの動物たちの一般診療や健康診断、ノミ・ダニ予防を行っています。愛猫のノミや体調について気になることがありましたら、当院までお気軽にご相談ください。

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